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漆喰(しっくい)
Sikkui
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■世界共通のエコ素材・・・漆喰。雨の日もさらっと。
 もともと日本の住宅や建物の壁は、外壁も内壁も、土やしっくい(漆喰)で塗られていました。しっくいは、消石灰に麻スサやのり(ぎんなん草)などを混ぜた自然の塗装材です。しっくいは耐火性耐久性も高く、古くから城や土蔵にも使われてきました。
 このように合理的なのに、しっくいを代表とする湿式工法は、調合や現場での水練りなど手間と時間がかかるために敬遠される傾向にありました。しかし、無添加住宅ではあらかじめ材料を調合したり、しっくいを塗った後に
割れにくくするなど独自の工法を開発。外壁はあくまでも強く、内壁と天井は吸湿・放湿性に優れた特性で家の中の空気を浄化してくれます。しかも、きめ細かい独自の質感があります。
 ビニールクロスでは得られない、より白く明るく、健康にあふれた住まいを、自然の生きた素材によって実現させています。

■ちょっと漆喰の話
 しっくいは土蔵や城などの建築物に古くから用いられたことからもわかるように、非常に耐火性、耐久性に優れた素材です。表面にヒビが入ったりしても補修も簡単なんです。また、湿気の高低差の激しい日本には、まさにうってつけの建材でしょう。強アルカリ性であることから、カビの発生を抑制 する能力もとても高いのです。
 また、デザイン面においては色土を混ぜることによって様々な彩色ができること、固形物ではないので多種多様な造形ができるなど、非常に魅力的な装飾材でもあります。古くは約5000年前のエジプトのビラミッドの壁として。また、古代ギリシャやローマ時代の建築物にも使われていたことはアクロポリスの神殿やボンベイの遺跡からも出てきています。これらの文明では主に装飾用として、絵の具を混ぜて使われていたようです。この流れは後にルネッサンス時代のフレスコ画として確立されたのです。
 一方、アジアでは中国の万里の長城に使用されるレンガのつなぎ材として使われもしました。
そして、我が日本では法隆寺、高松塚古墳の約1,300年前にさかのぼり、その後、戦国時代に城郭の建築に使われるようになり、その後土蔵や神社仏閣などに使われるようになったのです。

■しっくいのしくみは?
しっくいは、空気中の二酸化炭素を吸収し、100年以上固まり続けます。主成分である消石灰(水酸化カルシウム)は、空気中の二酸化炭素を吸収し続け、石灰石(炭酸化カルシウム)に戻ります。これを炭酸化反応と言いますが、消石灰は短期間に一気に炭酸化されるのではなく、100年を超える長い時間をかけて徐々に炭酸化し、石灰石に戻ります。化学式で表すと、水酸化カルシウムのCa(OH)2が空気中の二酸化炭素(CO2)を吸収して、CaCO3の石灰岩という固いものになります。建材としては風化の逆になりますので、もろくはならず、より石に近づいていこうとする性質があります。
Ca(OH) + CO   ⇒  CaCO + H
    消石灰          二酸化炭素             石灰石         水
 
■ホルムアルデヒド吸着性は?
しっくいは、高アルカリ性であり、ホルムアルデヒドを化学的に吸着・分解します。顕微鏡で観察すると無数の気泡があいていて、その気泡に一度吸着したホルムアルデヒドが空気中に再度放出されることはほとんどありません。主原料が消石灰であり、ph13〜14の高アルカリ性です。一方、ホルムアルデヒドは酸性気体であり、しっくいの石灰粒子にホルムアルデヒドが触れると、化学変化し分解され無害ない物質になり、ホルムアルデヒドは再放出されません。これを、ホルモース反応といます。
 
■耐火性
 漆喰は江戸時代にも、延焼を防ぐ為の防火構造として発展しました。それが現在にも残る土蔵造りです。防火、不燃材料について「建築基準法第1章総則法第2条の8項及び9項」にて規定されています。
写真は断熱材の炭化コルク+しっくいにバーナーを20分間燃焼させた実験です。赤くはなりますが、全く燃えません。無機質ですから、燃焼ガスも発生しません。

■カルシウムと同じ
漆喰のベースであるカルシウムは、動物にとって最も親和性のある無機材料です。歯も骨も貝殻もみなカルシウムで出来ています。
 
■珪藻土との違い
 しっくいは空気中にある二酸化炭素と結合して壁などに塗った後、化学的に固まりますが、珪藻土自身は固まらず、樹脂を混ぜないと壁に付着しません。その樹脂が有機物である可能性が高く、せっかく良い建材を使用しても隠れた落とし穴があっては手が出ません。また、価格的には当社オリジナルしっくいの方が安価です。
 
■しっくいの特長
・吸湿放湿性に優れている
・耐火性
・ひび割れがしにくい(強化天然繊維入り)
・二酸化炭素と結合して、より強く固くなる
・汚れが少ない
・こて模様で自然な風合い
・コンクリートとしっくいは非常に相性が良い
・原材料は石灰
・補修が簡単
・静電気を帯びにくい
・強アルカリ性なので鉄と接触しても錆びず、しかもカビの発生を抑制します

 
■しっくいの補修
漆喰が汚れたり傷ついても、補修はとても簡単です。部分的に汚れた場合(いたずら書き等)サンドペーパーで表面を削り取ってください。漆喰は大体7mm程度の厚さで塗っていますので、表面を削り取ればきれいになります。
 また、全体的に汚れた場合(キッチンの油汚れや、タバコなど)水で薄くした漆喰をローラーで塗布します。クロス張りではこうはいきませんが、漆喰の補修は誰でも簡単に出来ます。
小さな傷ならば水に溶かした漆喰を塗り込むだけで補修できます。乾けばもとどうりです。 表面に付いた汚れは、#320番ぐらいのサンドペーパーで漆喰を軽く磨きます。 簡単に汚れが落ちます。特殊な洗剤などは一切必要ありません。